ロゴ:優しい食卓
戻る | HOME
通信

from Germany

ドイツのくらしとテーブルコーディネート Vol.3
小さな庭

 もと看護婦のヨハンナは仕事をやめて今はフンボルト大学の医学生。数々の試験をなんとかクリアーして迎えた待望の夏休みのある一日、バーベキューパーティーに招待してくれました。
 パーティーといっても学生や幼馴染がメインのプライベートで気軽なもの。パスタサラダや飲み物、マッシュルームの串刺しなどは準備してありますが、ケーキやサラダ、お肉など大部分はもちよりです。なかでも美味しかったのは手づくりソーセージ。見かけはソーセージそのままですが豆腐などを使って肉がいっさい入っていません。意外にもドイツ人は健康志向で、ベジタリアン・フードはひとつのファッションになっています。

▲コバルトブルーの陶器のボウル、20人分は入りそう
豆腐ソーセージやマンゴジュースにつけたラム肉、ほんのり甘くてジューシー。じゃがいもは炭の上に。

 
 さてテントを張ってありあわせのクロスをかければ即席のパーティー会場にお召しかえ。この大きな庭は実はドイツでは「クラインガルテン(=小さな庭)」と呼ばれ市の土地を区分して市民に格安で提供されているもので、街の緑地化に大いに貢献しています。起源は150年以上もさかのぼり、当時は工場労働者の健康回復やその子供たちが自然と触れ合う機会をつくるためのものでした。現代ではお金と時間に余裕のある人達の贅沢な遊びになりつつあり、立派な小屋をたてて池を配した庭園や果樹園を作ったりとなかなかの凝りようです。
ヘルシーな豆腐ソーセージ! 夏の飲み物「イチゴのボール」。イチゴのリキュール、シャンパンなどが入っています
 ヨハンナの住居は便利な街の中心にある大きなアパート。そこに庭はありませんが、生まれたときからこんな素敵な「小さな庭」を訪ね四季折々に暮らす日々はすばらしいことでしょう。今はお母様から遺産として受け継ぎ手入れをするのも彼女の役目です。
 パーティーから数日後、ヨハンナは庭でとれたとベリーのケーキを焼いてきてくれました。あの庭で実をつけ輝いていたベリーを思い出しながら、その甘酸っぱいケーキを味わいました。
ドイツの「クラインガルテン」

2004.8.7


ライタープロフィール:
かしわばら あや
Gullivers Travel Assosiates Berlin 代表
1997年赴任で渡独。世界各国からドイツに来るツーリスト、視察旅行の旅程管理を行う。仕事柄さまざまな国の文化や生活習慣の違いを肌で感じる毎日。
母の影響を受け、現在はテーブルコーディネーターとしても活動中。

Copyright (C) Yasashii Shokutaku Co., Ltd. All Rights Reserved.